「自分の過去を消してしまいたい」
「どうして私だけが、こんなに苦しい思いをするのだろう」
かつての私は、いつもそんな思いを抱えて生きていました。
幼少期のトラウマ体験は、私の心に深く重い根を下ろし、大人になってからも「自分には価値がない」という自己否定のブレーキをかけ続けていたのです。
そこから抜け出すために、いいと聞いたことは何でも実践してきました。その中で、20年間続けてきたことがあります。それが、「ダイアログジャーナル(自己対話ノート)」と「ウォーキング」の掛け合わせでした。
「陰」と「陽」を受け入れ、内なる木を育てる
私たちはつい、ポジティブなこと(陽)だけを求め、ネガティブな感情や過去のトラウマ(陰)を隠そうとしてしまいます。
しかし、あるとき、熱田神宮のご神木を見ながら、ふと私は確信しました。
光が当たる目に見える枝葉を支えるには、土に潜っていて見えないけど、どっしりした根(土台)がないと崩れてしまう。
なぜ、陰の体験をするのだろうか?
否定(抵抗)するから苦しいのかもしれない。一旦、全部受け入れてみたらどうなのだろうか?
陰陽は等価交換する、という言葉があります。
光が大きい人は、それだけ闇も大きい。ということは、私は闇が大きいから、光も大きいはずだ…そんなことをジャーナルに書き始めた頃から、物事の捉え方が変わっていきました。
光を見始めたら、闇のおかげで、光が存在することがわかってきたのです。
その瞬間、オセロが全部ひっくり返ったように、目の前の景色が変わりました。
ネガティブな経験や、見たくない過去も、すべてはあなたという木を支える「根っこ」になります。
もし、あなたの中に「神様」が宿っているとしたら、あなたは自分自身をどう扱いますか?
大切に敬い、堂々とそこに存在することを許すはずです。
私は長い間、自分には価値がないと思ってきたので、自分を大切にすることができませんでした。
熱田神宮のご神木に何か特別なものを感じ、何度も何度も見に行きました。あるとき、ふと自分をご神木だと扱ったら、私は自分のことを価値がないと思うだろうか?と自問自答しました。
そこから、です。「自分をいるだけで価値がある」と思えたのは。
涙が溢れて止まりませんでした。
この、「陰と陽を統合し、自分自身を尊い存在として扱う」という思想から、私の『ご神木理論』は生まれました。

トラウマを乗り越え、人生の脚本を書き換えるための、具体的な3つのプロセスをご紹介します。
3段階のプロセス
ステップ1:書くことで手放す(心の安全基地を作る)
まずは、心の中に溜まったドロドロした感情を、外に出す作業から始めます。
ノートに向かい、誰にも見せないつもりで書き殴ってください。
- 何を書く?: 怒り、悲しみ、不安、過去のトラウマ、自分への批判、どうしても許せないあの人のこと。そして、小さな感謝。
きれいな言葉でなくて構いません。感情をそのまま文字にして「視覚化(外部化)」することで、心の中に安全な余白が生まれます。
ステップ2:受け入れるために歩く(身体から心を動かす)
ノートに感情を吐き出したら、次は外に出て歩きます。
止まったままでは、思考も止まってしまうからです。
- なぜ歩く?: 歩くというリズミカルな運動は、脳内に「セロトニン(幸せホルモン)」を分泌させます。身体を動かし、風や季節の匂いを感じることで、凝り固まった視野が物理的に広がっていきます。
歩きながら、「あんなこと書いちゃったな」と自分を俯瞰することで、感情の波がスッと凪いでいくのを感じるはずです。
ステップ3:多面的に見る(意味を見出し、書き換える)
感情を出し切り、身体を動かしてフラットな状態になったら、最後に「過去の出来事」を別の角度から見つめ直します。
- どうやって?: 「なぜあんな目に遭ったのか?」という被害者の視点から、「あの経験があったからこそ、得られたものは何か?」と自分への質問を変えます(リフレーミング)。
メタ認知(自分を斜め上から客観視すること)を使い、必要であれば誰かに相談しながら、過去のトラウマに新しい「意味」を与えていくのです。
この3つのプロセスを繰り返すことで、過去に縛られていた「悲劇のヒロインの脚本」は、自らの力で未来を切り拓く「主人公の脚本」へと書き換わっていきます。

幼少期のトラウマ体験をきっかけに、20年間、ダイアログジャーナル(自己対話ノート)×ウォーキングを実践。
ポジティブ(陽)とネガティブ(陰)の両方の経験を受け入れることの重要性を体現し、内なるご神木を育てる
『ご神木理論』を創始しました。
7030人以上の魂の成長に伴走して
私はこれまで、カウンセリングやコーチングを通じて、7030人以上の方の心と向き合ってきました。
その多くが、過去の私と同じように、声に出せないトラウマや深い自己否定を抱えていました。
しかし、自分の内側にある「陰」から逃げず、丁寧に根を張った人たちは皆、驚くほど美しく、力強いご神木へと成長していきます。
トラウマは、決してあなたの人生を邪魔する呪いではありません。
正しく向き合えば、誰かを深く理解し、優しく包み込むための「最大の力」に変わるのです。
もし今、あなたが過去の痛みで身動きが取れなくなっているなら。
まずはノートを一冊開き、今の気持ちを書き出すことから始めてみませんか?
あなたの人生の脚本は、今日、この瞬間から書き換えることができるのです。

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